「ドキドキする!」と感じたときに、それが「不整脈」なのか、それとも単なる「動悸」なのか、迷うことはありませんか? 実は、この 不整脈 と 動悸 の 違い を正しく理解することは、自分の体の状態を知る上でとても大切なんです。

「動悸」って、そもそも何? ~体のSOSサイン~

「動悸」とは、文字通り「心臓がドキドキ、バクバクする」という、自分で感じる心臓の不規則な動きのことです。これは、必ずしも病気とは限りません。例えば、運動したり、緊張したり、驚いたりしたときに、心臓が普段より速く、強く打つのは自然なことです。

しかし、時として、動悸は体のSOSサインであることも。次のような状況で動悸を感じたら、少し注意が必要です。

  • 何もしていないのに、急にドキドキが始まった
  • 動悸が長く続く
  • 動悸と一緒に、息切れやめまい、胸の痛みなどを感じる
  • 普段より脈が速い、または遅い気がする

動悸は、心臓の異常を知らせる大切なサインである可能性があるため、軽視せず、自分の体の状態をよく観察することが重要です。

「不整脈」は、心臓のリズムの乱れ

一方、「不整脈」とは、心臓の「電気信号」の伝わりに問題が起きて、心臓の「拍動のリズム」が乱れてしまう状態を指します。心臓は、この電気信号によって規則正しく動いているのですが、この信号が早すぎたり、遅すぎたり、あるいは不規則になったりするのが不整脈です。

不整脈には、様々な種類があります。大きく分けると、次のようになります。

  1. 脈が速くなるもの(頻脈性不整脈)
  2. 脈が遅くなるもの(徐脈性不整脈)
  3. 脈が不規則になるもの

「動悸」として感じられるのは、これらの不整脈の一部であることが多いのです。

動悸 自分で感じる心臓のドキドキ、バクバク。病気とは限らない。
不整脈 心臓の電気信号の乱れによる、心臓のリズムの異常。病気の場合がある。

動悸と不整脈の関係性 ~動悸は不整脈の「症状」?~

「動悸」と「不整脈」は、しばしば混同されがちですが、厳密には異なります。 動悸は、不整脈によって引き起こされる「症状」の一つ と考えることができます。つまり、不整脈があるからといって、必ずしも動悸を感じるわけではありませんし、動悸を感じたからといって、必ずしも不整脈があるわけでもありません。

例えば、運動によって心拍数が上がるのは、生理的な反応であり、不整脈ではありません。しかし、安静にしているのに脈が異常に速くなったり、不規則になったりすると、それは不整脈の可能性があり、それを「動悸」として自覚することがあります。

つまり、動悸は「結果」であり、不整脈は「原因」の一つとなりうるのです。

どんな時に動悸を感じるか、どのような状態なのかを医師に伝えることで、不整脈かどうかを判断する手がかりになります。

どんな時に「不整脈」を疑うべき?

「普段と違うドキドキ」を感じたときは、不整脈の可能性を疑ってみましょう。特に、以下のような症状がある場合は、専門医に相談することが大切です。

  • 突然の動悸: 何もきっかけがないのに、急に心臓がドキドキし始める。
  • 持続する動悸: ドキドキが数分以上続いたり、頻繁に繰り返されたりする。
  • 他の症状を伴う動悸: 息切れ、めまい、ふらつき、失神、胸の痛み、冷や汗などを伴う場合。
  • 脈の乱れ: 自分で脈を触ったときに、速すぎたり、遅すぎたり、不規則だと感じる。

これらの症状は、不整脈の種類や程度によって現れ方が異なります。

不整脈の種類とその特徴

不整脈には、実にたくさんの種類があります。ここでは、代表的なものをいくつかご紹介しましょう。

  • 心房細動(しんぼうさいどう): 最も一般的な不整脈の一つ。心房という部分が小刻みに震えて、脈が速く、不規則になる。脳梗塞のリスクが高まることがある。
  • 上室性頻拍(じょうしつせいひんぱく): 心臓の上の方で、電気信号の異常な回路ができてしまい、急に脈が速くなる。
  • 心室性期外収縮(しんしつせいきていしゅうしゅく): 心臓の下の方(心室)から、タイミングを間違って電気信号が出てしまう。ドキッとする、脈が飛ぶような感じがすることがある。
  • 洞不全症候群(どうふぜんしょうこうぐん): 心臓のペースメーカーである洞結節の働きが悪くなり、脈が極端に遅くなる(徐脈)。

それぞれの不整脈で、感じる症状や体に与える影響が異なります。

動悸の原因 ~不整脈以外にもこんなにある!~

動悸は、不整脈だけが原因ではありません。日常生活の様々な要因で引き起こされることがあります。

  1. 身体的な要因:
    • 運動や激しい活動
    • 発熱
    • 貧血
    • 甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう:甲状腺ホルモンが出すぎる病気)
    • 脱水
  2. 精神的な要因:
    • ストレスや不安
    • パニック障害
    • 興奮
  3. 生活習慣:
    • カフェインやアルコールの過剰摂取
    • 喫煙
    • 睡眠不足

このように、動悸は心臓以外の原因で起こることも多いため、原因を特定することが大切です。

「危険な動悸」の見分け方

「ドキドキする」と感じたときに、それが心配ないものなのか、それとも注意が必要なものなのか、判断に迷うことがありますよね。 「危険な動悸」かどうかを見分けるためには、動悸の「頻度」「持続時間」「伴う症状」が重要なポイントになります。

具体的には、以下のような場合は注意が必要です。

  • 突然始まり、急に終わる動悸: 特に、安静時にも起こる場合。
  • 長時間続く動悸: 数分以上続く、または頻繁に繰り返される場合。
  • 他の症状を伴う動悸: 息切れ、胸の痛み、めまい、失神、冷や汗、意識が遠のくような感じなど。
  • 普段と違う「質」の動悸: 例えば、脈が飛ぶような、あるいはドクドクと不規則な強い脈を感じる場合。

もし、このような動悸を感じたら、迷わず医療機関を受診しましょう。

心配なときは、まずは受診を!

「もしかしたら不整脈かも?」と不安に思ったときは、自己判断せず、まずは医師に相談することが一番です。病院では、以下のような検査が行われることがあります。

  • 心電図検査: 心臓の電気的な活動を記録し、リズムの乱れなどを調べる基本的な検査。
  • ホルター心電図: 24時間心電図を記録し、日常生活の中での心臓の状態を詳しく調べる。
  • 負荷心電図: 運動をしながら心電図をとり、運動時の心臓の働きを調べる。
  • 血液検査: 甲状腺ホルモンや電解質などを調べ、心臓以外の原因を探る。

これらの検査結果をもとに、医師は正確な診断を行い、適切な治療法を提案してくれます。

「不整脈」と「動悸」は、密接に関係していますが、その意味するところは異なります。動悸は、心臓からの「声」であり、不整脈はその「声」を発する原因の一つかもしれません。普段から自分の体の声に耳を澄ませ、少しでも気になることがあれば、早めに専門家へ相談することが、健康な毎日を送るための第一歩です。

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